小さな頃、虫歯が痛み出すと「痛いところに正露丸を詰めなさい」と親から言われたものです。
ズキズキ痛む箇所に臭くて刺激の強い正露丸を詰め込むと嗅覚、痛覚が麻痺したようになって、効いているのか効いていないのか効果の程はいまいちわかりませんでした。
虫歯痛のときに何かを詰め込もうとする行為は昔からあったようです。
文明の発祥地であるエジプトにおいては虫歯痛が起こると死んだネズミを口に詰めていたそうです。
ネズミを潰して他の材料と混ぜて患部に塗り込んだ記録もあるそうです。
ネズミを治療に用いたのはなにもエジプト人に限ったことではありません。
エリザベス朝の頃、イングランドではイボの治療法として半分に切ったネズミを患部に当てるというものがありました。
また百日咳や麻疹、天然痘、おねしょの治療にも使われたそうです。