中世から近世までのヨーロッパや近世アメリカなどでは瀉血が盛んに行われていました。
体内にたまった不要物や有害物を血液と共に外部に排出させることで健康を回復できると考えていたようです。
瀉血の方法としてはナイフなどで直接血管を傷つけて血液を抜く方法とヒルを皮膚に貼り付けて血液を吸わせる方法がありました。
今回はヒルからアイデアを得た瀉血用の医療器具を紹介します。
その名もすばりそのまま「人工ヒル」と言います。
人工ヒルは1840年に発明されました。
端に数枚の刃がついていて、それが皮膚を傷つけます。
そしてシリンダーが血液を吸い上げるのです。
ヒルの方が痛みは少なそうですが、精神的なダメージは人工ヒルの方がはるかに少ないような気がします。
自分の血液を吸って膨らんでいくヒルなんて、絶体に見たくありませんからね。