発疹チフスのワクチン製造方法


ワクチンが開発されるまでチフスによって実に多くの人の命が奪われました。
なかでもシラミやダニが媒介し広がっていく発疹チフスは戦時中に多くの犠牲者を生みました。
1920年代に入って、Rudolph Weiglによってついに発疹チフスのワクチンが開発され、多くの命が救われました。

 

今回はRudolph Weiglのワクチンの作り方を紹介します。
まずは健康なシラミを12日間かけて育てます。
その後、シラミを発疹チフスに感染させます。
それからもう5日間育てます。
5日経過したら、シラミから中腸を取り出してすり潰し、ペースト状にします。
このペーストがワクチンです。

 

肝心なのは健康なシラミを育てることです。
そこでRudolph Weiglはある器具を作りました。

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人間の太ももに巻き付けられたこの器具の中でシラミを育てます。
シラミは人の血液を養分として健康に育つのです。
この器具を巻き付けている人を「飼育係」と呼んだそうです。

 

シラミが噛むのですからすごく痒そうですね。