直腸を刺激して健康になろう

ツボを刺激することにより体調を改善させる、これは現代でも行われていることです。
過去においても、これと似たようなことを試みた人がいます。

 

その人物はある部分を刺激すると大抵の病気は治ってしまうと考えました。
ある部分とは・・・直腸です。
その刺激の仕方を紹介します。

 

Rectal Dilators(直腸拡張器)というものをつかいます。

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Rectal Dilatorsの広告

 

ゴム製の弾丸のようなものを直腸に突っ込みます。
入れる方法は・・・

 

まずRectal Dilatorsをお湯で温めます。
じゅうぶん温まったらワセリンのような潤滑剤を塗ります。
しゃがむか、横を向いて寝るかしてRectal Dilatorsを直腸に入れます。
1分間でもいいのですが、30分間入れたままにしておくと一番いい効果が得られるようです。

 

この器具は4つで1セットになっていて、それぞれ大きさが異なっています。
徐々に大きいものを使っていきましょう。
一番大きいもので、直径2.5cm、長さ10cmになります。

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別の目的で拡張した人もいたかもしれませんね(笑)

世にもおぞましい瀉血道具

このエントリーで瀉血について書きました。
そこで「人工ヒル」なる瀉血道具を紹介したのですが、人工ヒル以上に恐ろしい瀉血道具を見つけましたので、それを紹介します。

 

Scarificator(外科用の乱切刀)と言います。
名前からして恐ろしいです。

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これは17世紀後半に使われていました。
箱の底面には14枚の刃が隠れています。

 

箱の底面を肌に当てたらレバーを引いて刃を出します。
するとそれぞれの刃が皮膚を切り裂き血が流れ出すのです。

 

レバーの引き具合によって刃の出具合も変わってきます。
思いっ切りレバーを引けば、刃も思いっ切り出ます。
この道具を扱うのには熟練の技が必要なのです。

 

刃が深く入れば大けがしかねないので。

 

刃は14枚あるそうですが、そんなに必要なのでしょうか?
こんな痛そうな道具で瀉血なんかされたくないです。

トレパネーションに用いた道具・2

前回に引き続きトレパネーションについて説明します。

今回はもっと時代を遡ってお話しします。

 

トレパネーションの施された頭蓋骨には穴が空いています。
世界最古の穴の空いた頭蓋骨(トレパネーションの跡)が見つかったのはフランスで、およそ7000年前にものであると推測されています。
トレパネーションは古代エジプト、ヨーロッパ、中国、ギリシア、ローマ、メキシコ周辺など世界各地で行われてきました。

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これはギリシアで用いられていた手術道具です。
火起こしのようなもので、棒を押すと中心のドリルが回転して頭蓋骨に穴を開けていきます。

 

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12世紀のアラブで用いられていた手術道具です。
真ん中の先のとがったドリルのようなものが円状の穴を開けます。

 

1800年代に用いられていた道具です。
中心の突起を頭蓋骨に刺して道具を固定してから、ハンドルを回して円形の刃で頭蓋骨を切りました。