貧しく低タンパクの食事を強いられていた人々にとって膀胱結石や尿道結石は共通の悩みでした。
「痛みの王様」と例えられるほどの激痛をともなう尿道結石。
石が小さければ自然に排出されるのを待てばいいのですが、尿道と同じ、もしくは尿道よりも大きい場合は衝撃波によって砕くか摘出するしかありません。
昔は衝撃波を当てるというような高度な治療法はありませんでしたから、摘出するほかにありませんでした。
その摘出方法を紹介します。
まずは医師は会陰縫線を切開し尿道球を露出させます。
会陰とは外陰と肛門の間のことです。
そうしたら下の画像の器具の登場です。
この器具を射し込んで石を摘出するのです。
この時代はまだ麻酔がなかったので患者は激痛に耐えなければなりませんでした。
そのため医師は患者の苦痛を長引かせないために迅速に手術を行う必要がありました。
5分ほどで済ませたそうです。