1935年、アメリカのイェール大学のヤコブセン博士とフルトン博士がチンパンジーの前部前頭葉を切除したところ、チンパンジーの神経症が改善されました。
(人為的に神経症のような症状にされたチンパンジー)
この実験結果から着想を得て、ポルトガルのリスボン医科大学医師、モニス博士とワッツ博士が「ロボトミー」を考案しました。
「ロボトミー」は患者の前頭葉の神経繊維を切断し、患者の精神状態を改善させるというものです。
この手術で用いられたのが下の器具です。

Credit: Wellcome Library, London. Wellcome Images
images@wellcome.ac.uk
http://images.wellcome.ac.uk
Set of Watts-Freeman lobotomy instruments; box inscribed by Walter Freeman.
circa 1950 Published: –
Copyrighted work available under Creative Commons by-nc 2.0 UK, see http://images.wellcome.ac.uk/indexplus/page/Prices.html
ただのアイスピックのようにしか見えません(笑)
1936年にアメリカの神経外科医ウォルター・フリーマンによって考え出された器具です。
これを患者の眼窩に刺し、木槌で打ち込みました。
あとは勘で器具を前後に動かして神経繊維を切断しました。
いくら麻酔をかけるとはいえ、こんな物を目に突き刺すなんて恐ろしいです。